「1年2組学級日誌」の始めのページへ 戻る
『 1年2組 学級日誌 』 (新長編小説)
・・・半世紀前の女子高校の学級日誌・・・
(昭和47〈1972〉年4月~48年3月まで)
|
【2月5日(月) 晴 37番 N・Y】
明日は
「 卒業記念コンサート 」があります。
大阪フィルフォニーオーケストラの
演奏だそうです。
初めてなので楽しみです。
でも途中で寝てしまったら
どうしようとも思います。
なにぶん初めてのオーケストラです。
さすが私立学校です。
卒業生のために劇場を貸し切り、
生演奏を聴かせるなんて・・・。
今までに読んで
心の中に残った本を書きます。
どこの本屋さんでもあるのに、
友達の中に
読んだ人がいないのが残念ですが、
レマルクの
『西部戦線異状なし』、
それから
『愛する時と死する時』、
次に幸田文
『おとうと』、
その他いろいろ・・・。
なぜみんなにはこの素晴らしさが
分からないのかなど、
いつも思います。
私、今、本を読む事を
猛烈というほどではないけれど、
読んでいます。
久しぶりの気持ちです。
今回で3度目の
「学級日誌」が回ってきました。
1回目は、どんな事を書いたのか、
ぜんぜん覚えていません。
この2週間で、
夏目漱石著
『門』
(加藤剛主演の
テレビドラマの影響。
すごく読みやすかった。
主人公宗助の奥さんの名前「お米」を
「おこめ」と読んでしまっていた。
テレビで「およね」と分かった。
明治時代の女性の名前。
その時代では、
可愛い名前だったのでしょうね。
時代によって変わってくる。)
モーパッサン
『女の一生』
(私とは生き方が違う。
でも、恋愛について、
いろんな話しが書いてあって楽しかった。)
今、
『チャタレイ夫人の恋人』を
10ページほど読んでいるところです。
それでは、お休みなさい。
=============/==============/=================
本をかなり読んでいるのを
知って嬉しいです。
君が書いている小説、
どれも素晴らしい小説です。
登場人物の女性 の「名前」だけど、
夏目漱石の
『三四郎』の女性は、「千代(ちよ)」で、
『こころ』の女性は、「三千代(みちよ)」で、
『門』の女性の「お米(よね)」は、
君が書いてるように、
「江戸」か「明治」時代の人の名前だ。
この時代は、名前の前に「お」をつけている。
この間授業でやった
武者小路実篤の
『愛と死』の主人公は、
「夏子(なつこ)」で、
大正・昭和にかけては、
「子」を付けるのが流行っている。
高村光太郎の奥さんは、
「智恵子(ちえこ)」。
島崎藤村の相手の女性は、
「輔子(すけこ)」。
堀辰雄の相手は、……誰だっけ……忘れた。
(思い出したら書きます)
樋口一葉さんは、
「一葉(いちよう)」だけど、
『たけくらべ』の主人公は、
「美登利」。
川端康成の『伊豆の踊子』の主人公は、
「薫(かおる)」。
そう、最近は、
「子」が付かない名前がまた出てきた。
また、昔の名前の様にナルのかな。
学校の「 出席簿 」を見ていると、
最近の 流行の名前 が分かってくる。
ご両親も我が子の名前を付けるのに、
苦労しているのかな?
ぼくが結婚して子供が生まれたら、
女の子なら、
「こころ」に決めている。
夏目漱石の『こころ』に感動したので、
ぜひその題を名前にしたいと思っている。
ただし、相手の奥さんが
了承しての話しだけど……。
男の子なら、
『こころ』の主人公の男性の名前
「代助(だいすけ)」か、
山が好きだから、
「穂高(ほだか)」もいいと思っている。
ただし、これも「奥さん」も
了承しての話しです。
話しは変わって、
今日のフェスティバルホールでの
卒業記念コンサート、
「オーケストラ」の生演奏の観賞は、
素晴らしかったですね。
学校の終礼の黙想の時にかかる
バッハの「アリア」の曲は、
良かったですね。
ドボルザークもモーツアルトの曲も素敵でした。