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『 1年2組　学級日誌　』　　(連載小説)
　　　　　　・・・半世紀前の女子高校の学級日誌・・・
　　　　　　　　（昭和47〈1972〉年４月～４８年３月まで）

　　



　【4月１9日（水）晴　１0番Ｏ・Ｋ】

　私は、文を書くのは大嫌いです。

そして大変下手です。

けれども、順番が回ってきたので書きます。

　まず最初に、

私の中学校時代の先生の事について話します。

１年生の時、

社会の男の先生が担任でした。

この先生は大変面白く、

いつも「私は28才だ！」と言って

頑張っておられる36才くらいの先生です。

そして、2年の時は、

物凄く厳しい技術の先生（40才位）。

この先生は「痔」で

よく学校を休まれました。

そして、3年生の先生の時は、

顔がモンキーに大変よく似て

いらっしゃいました。

年齢は38才位。

だから私は3年間、

年のいった先生ばかりでした。

ところが今度は、

若々しいＭ先生で、

“これからも張り切って行こう”

という感じの先生です。


　この「ＪＫ」の学校の先生に

ついて書きます。

　数学の先生は、厳しい先生で、

「あくびをしたら、たるんでいる証拠だ。

外へ行って顔を洗ってきなさい」

と言われ、

授業中は

びくびくドキドキして

いなければなりません。

　次は、

英語のリーダーの先生。

初めはものすごく速く進まれたので、

イヤダなと思っていました。が、

次の時間は

最初の印象と違う先生に思えてきました。

　次に地理の先生ですが、

なんと"へなへな"した、

これでも男の先生か

と思わせるような感じを受けたんです。

この先生と1年間勉強していかなくては

ならないのか、

と思うといやな気持になりました。

　次は、生物の先生。

初めは声が小さかったので、

授業の時に聞こえるのだろうか、

と思っていましたが、

授業に入ると、

声は大きく、面白いことを

たくさん言われる、

いい先生に思えてきました。


　話しは変わりますが、

好きな教科は、音楽位です。

その音楽と言っても、歌うのではなく、

楽器を吹くのが好きだったです。

中学に、ブラスバンドに入部して、

ダブルベース１年、

クラリネット１年やってきました。


　最後にM先生に忠告します。

中三の時の学年主任の先生が、

今年の４月１５日の土曜日に、

交通事故で亡くなられました。

夜運転中にライトに目がくらみ

横にのけたところ、

電柱にぶつかり、

十二指腸が切れたそうです。

先生も自動車で学校に来ておられる

そうですが、

気を付けて下さい。

　いろいろ書きましたが、

これで終わります。

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　ご忠告、ありがとうございます。

ぼくは１６歳の時、

単車の免許を取って去年まで

乗っていました。

昨年、その乗り慣れた単車がダメになり、

普通車に乗り換えました。


　昔、ぼくはカミナリ族

（単車でぶっ飛ばす若者）でした。

真夏の太陽の下を、

ヘルメットも被らず髪を乱し、

ただ前方だけを見つめて

何もかも忘れて走る。

その時は、

風が耳元でヒューヒューといろんな

話しをしてくれる。

ある日、その風がこう言った。

「君は死ぬよ！あと、０．１秒で……」

その後、ぼくは道路の横の畑に

倒れていた。

本当に一瞬の事だ。

急カーブの未知で、まえの１トン車が、

ぼくの単車に気付かず、

ハンドルを急に切ったんだ。

ぼくの単車は、１トン車の横にいたが、

そのまま前進し、トラックの横腹に

潜っていた。

ぼくだけ風の声を聞いて、

車に触れずに田んぼに飛ばされていた。

それからどれぐらいの時間だ経ったのか、

ぼくが分かっているのは、

トラックの運転手らしい人が、

青白い、本当に青白い顔をして、

車の下にいるはずのぼくを探していた。

ぼくは、考えた。

“ぼくは死んだのか。

死んだのなら、足は動かないが……。

足は動いた。手はどうか……、

動いた。”



田んぼに水が張ってあって、

命拾いをした。

ぼくは起きあがった。

別にどこも痛いところはなかった。

ぼくは声を出して言った。

「ぼくは、ここにいてるで……！」

　車の事故の怖さを、

本当に知った。

それ以後、カミナリ族はやめて、

安全運転に徹している。


　 　クラブの事だけど、

ブラスバンド部はないけど、

コーラス部・ギター部・琴部などあるから、

どれかに入部すればいい。

　　　　　　　　以上

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