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『　1年2組　学級日誌　』　 (連載小説)　
　　　　　　・・・半世紀前の女子高校の学級日誌・・・
　　　　　　　　（昭和47〈1972〉年４月～４８年３月）

　　

　　



【5月１１日（木）曇りのち晴れ　２5番Ｄ・Ｙ】

　私の悩みを書く前に、

私の家の人達のことを。

祖母は家事の手伝いをし、時々話しをする。

父とはめったに話しはしない。

尊敬しているつもりだけど、

父から見るとそうでもないらしい。

母は家中で一番よく働いている。

時々手伝いをしながら

学校のことを話したことがあるけど、

最近は話さない。

姉とはよく喧嘩する。

意地悪いと思っているけれど、

思いたくない。

妹は、一番気が合うけれど、

よくバカにされる。

祖母と母は、何かにつけて妹の肩を持つ。

父は姉の肩を持つ。

という事は、私はどうなっているのだろう。

まったく三人姉妹の次女というものは、

損なものだと思う。

彼女らは楽しくおしゃべりをしている。

私は、部屋で空を眺めている。

こんなことの繰り返し。

最近　家に帰るのがイヤでイヤで

……かと言って

学校は、

5：00までに帰らなければいけないし……。

彼女らは、

ちっとも私の気持ちを理解してくれない。

（独りよがり？）


　五つの赤い風船。

４人のグループ（昔は５人だった）

西岡という人がリーダーが

やめてしまいました。

1度だけコンサートに行きました。

（彼らは、アメリカへ行ってしまった）。

コンサートには、

加川良・たくろう・都会の村人たち・

六文銭・ムッシュ

など出演していました。


　私の悩み、

「公立・私立」の事。

……そんな事、関係ない、

現に公立に行っている姉は、

物凄く不良ぽくなってきている。

彼女はそれでいい　と思っているらしい。

公立に行っているから　不良にならない、

私立だから　不良……。

なんという　原始的　な考え方！！

私はひどく憤慨しているのです。

真面目でいるか不良になるかは、

本人次第。

私は不良になんかならない。

もっと私立「ＪＫ」の良さを見て下さい。

私が卒業するまで、

一時でも不良になるか見ていて下さい。

私立の良さを分かって下さい。

私はこのことを、

家の人達に声をはりあげて言ってみたい。

妹は今　中二　である。

来年、彼女は悩むのかなァ……

彼女にあまり大きな　希望　

を持たないでほしい。

最近の彼女を見ると

可愛そうになってくる。


　　むかし昔、神様が

人間を造られるとき、

チョッピリいたずらをされた。

　　白と黒……　　

富と貧……　　

優と劣……　

　明と暗……　

　美と醜……

　　でも……　　

神様は皆に　平等　に　

　「　時　」を与えて下さいました

　　「　時　」は誰の上にも同じ　

速さ　で流れるんです……　

　 　　その「　時　」をどのように使うかが、　

　 富と貧……優と劣……etc

よりももっと　大きな問題だと思うんです。


　 　変な文章と詩で、

変な妹を持ったと思ってもかまいません。

お兄さん（Ｍ先生）、

今度からはもっとフツウの人間になる

ように努力します。

　それでは、皆さん、さようなら……。

１：１０。ネムタ～！

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　「　高校で公立と私立、

　どちらが　不良　になるかならないか？」

この問題は、古今東西ずっと語られ、

結論は出ていません。

だって、不良になるかならないかは、

個人の問題だからです。

ただ、学校ランク　が週刊誌や

教育雑誌等で発表されており、

偏差値　によって、

学校が振り分けられ、

入学生人数が決まっていくようです。

成績の高レベルと中レベルと

低レベルの生徒が、

それぞれ進学する学校が

輪切り　にされて決まり、

必然的に低レベル校は、

残念ながら、退学生　が多く、

また　犯罪　に進む生徒もいます。

昨日の日誌の「　男女交際　」

に書いた

「　朱に交われば、赤くなる」と同じで、

環境　に左右される場合が多いですが、

しかし、それもこれも、本人次第です。


大阪府では、

生徒数　がこれから　激増　

していきます。

第二の「　ベビーブーム　」が押し寄せ

ようとしています。

「　公立　」は、生徒の　７０　

パーセントを受け入れ、

私立は　３０　パーセントを

受け入れることが、

大阪府教育委員会と私立学校委員会で、

決定されています。

「ＪＫ」は昔から、「お嬢さん学校」と

言われている「女子校」の中に入っており、

存続しています。

「女子校」で、変な噂や事件が起こると、

次の年度は、受験生が激減します。

私もこの学校に就職する時、

その話は聞いています。

「生徒達が、スポイル　（汚す・

汚されること）のないように教育をし、

日常指導を、やって頂きたい」と。

話しがそれて来たので、

この話しは、これで終わります。


君の好きなフォークグループ

「　五つの赤い風船　」知っています。

何故知っているかというと、

昨年「　ザ・ムッシュ　」の

コンサートに行った時、

出演していたから。

以上

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