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『 1年2組 学級日誌 』  (新長編小説) 
      ・・・半世紀前の女子高の学級日誌・・・
        (昭和47〈1972〉年4月~48年3月)

  

  



【4月25日(火)晴 15番K・S】

 私の好きな事を書きます。

まず一つ目は

「本を読む」ということです。

私は小さい頃から本が好きで、

小学校の時は特にひどく、

学校の休み時間や、

家でも母に用事を言われても

「はい」と返事するだけで、

言うことも聞かずに読んでいました。

本を読みだすと、

もう夢中になって読んでいたものでした。

 小説・伝記・推理小説と、

まあなんでも好きですが、

特に 「 推理小説 」なんて大好きで、

シャーロク・ホームズが好きです。

推理小説を読んでいる時の、

あのわくわくした気持ち、

ここはどうなっているのかな?

なんて推理しながら読んでいくのが大好き。

また、可愛そうな場面を読んだり、

ものすごく感動すると、

本を読みながら泣き出したりしてしまいます。

それが

何度同じところを読んでも涙が出てきます。

 あまり本ばかり読むものですから、

母に読むのを止められ 禁止 されたことがあります。

(今はもう読んでもいいんですが……)

 もし本を読むのが 嫌い だという人があれば、

ひとつ、じっくりと一冊の本を選んで、

取り組んでみてはどうでしょうか。

本を読むということの素晴らしさ、

本を読んだ後の 感動 は、

いつまでも自分の心に残ることでしょう。


 二つ目の好きなことは、

「刺繍」をすることです。

 三つ目は「絵を描く」ことです。

上手くはないですが、何故か好きで、

特に風景が好きです。

それから、

“誠実”

という言葉と、

“努力なしでは、勝利は勝ち得ない”。

という言葉が好きです。


 次は私の「性格」を書きます。

まあ自分で言うのもなんですが、

明るいということが一つ。

すごくゲラで、

何かちょっと可笑しいとすぐ笑ってしまいます。

それがなかなか止まりません。

最高は

ずっと続けて30分笑ってしまったことがあります。

終わった後で、

あまりにもしんどかったものですから、

泣き出したことを覚えています。

その反面、ものすごい泣き虫です。

・・・・・・変わっているでしょう?

ちょっと可愛そうなテレビを見たり、

話を聞いたり本を読んだりすると、

すぐに涙が出てきます。

家でテレビを見て泣きそうになったら、

家族に見られないように

隠れて泣いています。

私の友達に聞いてみてください。

「 ゲラで泣き虫 」と言いますよ。

人を笑わすのは好きです。

 書くのを忘れていましたが、

歌を歌うのも、すご~~く、好きです。


 好きな教科は、

音楽・美術・社会・国語・家庭。

嫌いな教科は、

科学(めちゃくちゃ嫌い)・数学。

嫌いな教科をなくすために、

努力して好きになろう。


 家族構成は、

両親 と小6の 妹 と 犬 のボブちゃんです。

 中学校の時に聞いたけど、

高校の担任先生は、

何もしてくれないし、

話し憎いと聞いたので、

嫌だなと思っていたけど、

いざ入ってみると、

そんなことはないですね。

M先生は、

本当にお兄さんみたいです。


 学級委員に選ばれ、

精一杯努力したいと思います。

私は『 誠実 』という言葉が大好きです。

それと『 努力なしでは、勝利は勝ち得ない 』です。

学級委員という仕事を、

精一杯努力したいと思います。


 最後に、もう一つ、大好きな フランクリン の言葉を書いて終わります。


 “今日という日は、

明日という日の、

二日分 の 値打ち をもっている。”


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 高校の教師は、

どうあるべきか?

という問題だが、

ぼくの高校時代を書きます。

大学の付属男子校だけど、

国語の神堀先生が担任で、

実に素晴らしい先生で、

クラス50名の面倒(めんどう・世話)をよく見てくれた。

一人一人の事を良く知っておられて、

相談に乗って下さった。

この先生は、

その後大学の先生になられ、

ぼくが大学に進学したときにも、

厄介(やっかい)になった。

現在も大学の助教授としておられ、

ぼくが教師になるなら、

その先生のようになりたいと思った。


 ところで、

君が書いていた、

「高校の先生は、

何もしてくれないし、話し憎い」

とあるが、

それには、理由があって、

高校生になれば、

自分で出来る年齢だから、

すべては生徒にさせる、

という考えだ。

この考え方は素晴らしい。

「 自立心 」を養う事が出来る。

ただ普段の生活の事ならそれでいいけど、

人生のことやら、

人間の生き方やら、

将来の進路等の重要な時期、

あるいは岐路(キロ・わかれみち)の時に、

相談に行けなくなってしまっている、

ように思える。

高校時代に、

いろんな事を相談出来る人が

近くにいるかいないかは、

重要な事だと思う。

その生徒の 人生 や 生活 にとって大きなものになる。

だから、ぼくは、

生徒と一緒に歩こう、

と決めた。

いつでも相談される教師になろうと。


 ところで、

君は、 学級委員 に選ばれ

「精一杯努力したい」

と書いてくれて、

ありがとう。

君のためにもクラスの皆のためにも

頑張って下さい。

応援しています。

君が書いていた「 誠実 」だけど、

ぼくも大好きです。

「 成功を祈る。 」(テレビ「スパイ大作戦」の言葉) 

     以上

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