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『 　1年2組　学級日誌　』　 (新長編小説)　
　　　　　　・・・半世紀前の女子高校の学級日誌・・・
　　　　　　　　（昭和47〈1972〉年４月～４８年３月まで）

　　



【7月2日（日）ものすごい暑い晴れ　7番Ｏ・Ｒ】

あーーー暑いナーーー。

日曜日というのに何もせんと、

今日は、12時15分まで、

ぐっすりと寝た私。

もうすぐ期末テストだというのに……。

こう暑いと勉強どころじぁないよね。

　実話です。

私が六年の時からズット好きな人が

ギター引いてるの。

それがバッチリ聞こえちゃって

バツグンに上手いよ。

バンドは組んでるし、

ギターは６才から習っているそうで、

家がすごく近いから窓から

お互いが見えるの。

ほんでも、私は目が悪いから

はっきり見えへん。

ちょっと水まきしてのぞいてこよっと。

　「おー、グンバツネ」よく見えた。

やっぱりカッコイイ。

私はどうしてか、

中身より外見なんです。

どんなに優しくても、

顔かスタイルが悪いと好きになれません。

その点、あの人は、

スタイルバツグン、顔バツグン、

センスグンバツ、中身クンバツ、

欠点のない人。


　そうそう、私、

Ｍ先生に話があるんです。

この頃遅刻の生徒が多いですね。

先生が甘いから

気が揺るむんとちゃいますか？

そう、先生はいい先生やけど、

優しすぎてなめられてるみたいです。

生徒を怒ってください。

生徒は怒られんと言うことききませんよ。

私が中３の時、

よく遅刻する子がいたけど、

先生に怒られてから、

遅刻回数がグーンと減りましたョ。

その子のためにも

「怒る・叱る」ということは

大切ではないかと思います。

でも、先生は怒ったり・

叱っているようでも、

後で

「きついこと言うてしもた」

とか言うてるけど、

そんなことないですよ。

はっきり言って、

「生徒の点取り」

みたいに見えます。

例えば、

「ぼくは言いたくないけど、

言わなければならん」

と先生は言うことがあります。

そら、言いたくなくても言うべき時は、

グズグズ言うてんと、

ズバーと叱るなりなんなりしたらどうですか？

初め頃は

「Ｍ先生ぐらいいい先生は……」

と思っていました。

でも、今では、

反感を持つようにスグなります。

それから、もう少しさっぱり出来ませんか・

少し細かい所に気がつき過ぎて、

女の欠点を持っているみたい

（うまく書けないけど）。

先生は、高３の人が

「担任になったら今の先生方と

変わらない先生になってしまうよ」と言われた時、

「そうか？でも、ぼくは頑張って、

理想の教師になる」

と言ったそうですね。

だから、もっと頑張って

いい教師になって下さい。

だいぶきつい事書きましたが、

気を悪くしないで下さい。

先生も私をどう見ているか

教えて下さい、ズバット。


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　素晴らしいアドバイスをありがとう。

心臓にグサリと刺さりました。

君のメッセージの的確さは、見事です。

反省しました。

君の言う通りです。

　ただ、遅刻する理由には、

個人によって異なるようです。

誰がどうのと氏名は書きませんが、

病気（気管支炎・ぜん息等）や

通学に長時間（３時間前後）の人もいます。

その点は配慮しなければなりません。

今、面談を続けていますので、

もう少し待って下さい。


　話は変わりますが、

「君の事について書け」

という事ですので書きますが、

ぼくは君に対して嬉しい事がある。

それは、君がまたテニスを始めてくれた事だ。

やっぱり君はテニスが一番だ、と思う。

中３の時から見てたけど、

やっぱり君にはテニスしかあれへん、

ガンバッテヤ！！　　

　　　以上

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