「マルタン丸山」のホーム・ページです。
トップページへ・・・
「小説」の見出しページへ
「1年2組学級日誌」の始めのページへ 戻る
『 1年2組 学級日誌 』 (新長編小説)
・・・半世紀前の女子高校の学級日誌・・・
(昭和47〈1972〉年4月~48年3月まで)
|
【11月7日(火)晴 53番 Y・Y】
「JK高校」の先生方について少々……。
先生方は、
本当に私達生徒の事を
考えて下さってるんですか?
S先生が朝の早くから下足上入り口の前に
ドカッと座って、
生徒を疑いのマナコでジローリと
睨(にら)んでいらっしゃるのを
よく見ます。
それに講堂での朝礼でも
よく髪型の事・
服装・
ネクタイ・
靴・
靴下……
とよく注意されるけど、
私達のためですか?
それなら何故
「日曜日は髪をカールしてもいいけど、
学校へ来る時はいけない」
なんて(G先生)おっしゃるんですか?
それに、M先生は
「制服のままなら
喫茶店に入ってはいけないけれど、
私服ならいい」と。
これはどういうことなんですか?
私は思うんです。
生徒のためではなく、
「JK」の名に
傷がつくからだ、と。
T教頭先生が
以前に電車の中の態度について
話されましたけど、
それも「JK」のためなのだと感じました。
女子の場合は、制服をみれば
どこの学校かすぐに分かりますからね。
大声を出して話すのは、
他人の迷惑になることだけど、
服装や靴下や髪の毛が乱れていても、
他人の迷惑にならないと思います。
その人がそれで良いと
思っているのですから
それで良いのではないですか?
それとも「JK」という名のために
きっちりした服装でないと
いけないんですか?
人間なんでそんな単純なもので
決まるんですか?
それなら
「人間は顔で決まるんだ」と言うのと
同じじゃないですか!!
あーーあ、ヤメタ。
どうせM先生だって
「校則だから」なんて言われるでしょうから……。
M先生だって、
やっぱりあの石頭の
カチコチ先生方と同じなんです。
「これは一応学校で決まっていることだから」
と言ったって
私には納得出来ない。
話しは変わって、
私の家には
「猫」が2匹いるんです。
黒トラと白ネコちゃん。
3~4日前に、日本に
「 パンダ 」が初めてやって来た時、
白ネコの方にね目の回りを
黒く塗ってやったんです。
お父様と一緒に。
すごくいやがりましたけど、
面白かったです。
やっぱり「シロネコ」ですね。
尾も白い(おもしろい)……。
お後がよろしいようで……。
========/=====/======
君の「先生方について少々」について、
反論します。
気を悪くしないで読んで下さい。
君は、物事の一部分だけを取って
言おうとしています。
例えば、G先生の発言で、
「日曜日は髪カールしてもいいけど、
学校に来るときはいけない」
ですが、
その前後の言葉があったはずですし、
その内容をつかまなければなりません。
たとえば、髪の毛ですが、
学生なら学生の髪型があり、
その時代の髪型があります。
今は「カール」は
成人した大人の人の髪型です。
時代が変われば、
子供の髪型になっているかもしれませんが、
今は、成人の女性の髪型です。
だから学校では
禁止になっています。
では、日曜日には、どうか?
君達は家にいます。
すなわち家の人(ご両親)が
君達を監督します。
教師はその家の中に入っていけません。
家では家の
「家庭教育」があり、
「カール」は、
学生の髪型だとすれば、
何も言えないし出来ません。
しかし、
学校においては禁止です。
それから、ぼくが
「制服のままなら
喫茶店なんかに入ってはいけないけど、
私服ならいい」と言いましたが、
この言葉にも前後があります。
「保護者や
それに変わる人と一緒なら」
という言葉を付けていたと思います。
生徒が
「私服を着ている」ということは、
学校からではなく、
家から外出しています。
だから、監督は学校ではなく
家の方になります。
家で注意しなければなりません。
なお、「JK」では、喫茶店には、
保護者か保護者に変わる人とでないと
行ってはいけないことになっています。
時代が変わったら、
家族で入るような喫茶店やレストランが
出来るかも知れませんが、
今のような暗い雰囲気の喫茶店は、
やはり高校生が
入るのはまずいと思います。