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『 1年2組 学級日誌 』 (新長編小説)
・・・半世紀前の女子高校の学級日誌・・・
(昭和47〈1972〉年4月~48年3月まで)
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【9月15日(木)あめ後曇 19番S・N】
今日は、「 敬老の日 」ですね。
おめでとうございます。
私は、残念ながら、
おじいちゃんもおばあちゃんもいません。
ちょっと 寂しい 気持ちです。
それから、
「ミューヘンオリンピック」が終わって、
特に印象に残ったのは、
「男子バレーボール」の
「ブルガリア」戦です。
もう遅くまで、
目をこすりこすり見てました。
勝ったとき、
思わず泣いてしまいました。
選手たちは、
まるで優勝した時のように、
みんな飛び上がって喜んでいましたね。
放送が終わっても、
興奮して眠れませんでした。
私はスポーツをやっている人は、
ああいう喜びが味わえるのだなあ、
と少しうらやましくなりました。
私、この頃よく授業中でも、
クスクス笑ってしまうんです。
ちょっとしたことが、
面白くてしょうがないんです。
(ほんとに自分でもバカみたい)
私の隣の席の42番H・Mさんにも、
ちょっと悪いようです。
絶対もう声を出して
笑わないでおこうと思っても、
すぐ声を出してしまうんです。
しかも、先生方が面白いことを言っても、
みんなは笑うけれど、
私は少し考えてから笑うので、
タイミングがずれて、
声が大きく聞こえるのかもしれません。
そして、みんなから笑われる。
では、さようなら
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君は実によく笑いますね。
ゲラと言うべきか、
笑い屋と言うべきか、
笑い病と言うべきか、
笑い上戸(じょうご・
お酒を飲んで笑い出す人)と言うべきか、
本当によく笑う。
でも、そこが君らしく
とても可愛い。
キョトンとした目と顔で
一生懸命笑う。
ほんの一瞬遅れて
「ケラ、ケラ、ケラ」と笑う。
君を見ているとつり込まれて
一緒に笑い出してしまう。
「いつも明るいクラス」
という評判のこのクラスにとって、
やはり重要な人物の一人だ。
ただ、君の顔色だけど、
ちょっと悪いように感じる。
色が白いからなのかも知れないが、
ちょっと悪いように思える。
出来たら、一度お医者さんに
診て貰って下さい。
君の前の日誌に、ぼくを見て
「顔が真っ黒でビックリした」
と書いていたけど、
君は色白だからそう見えるのか?
以上