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『 1年2組 学級日誌 』   (新長編小説)
      ・・・半世紀前の女子高校の学級日誌・・・
       (昭和47〈1972〉月年~48年3月まで)

  



  



 【4月12日(水)晴 4番U・T】

 何を書いたらいいのかわからないので、

幼い頃からの想い出を書きます。

本当は初めから書くつもり

だったのでゴザンス。


 保育園

 今となっても覚えているのは、

卒園式の日のことです。

(まぁ聞いてください)

 この式には

私の 父 が 母 の代わりに

来ることになっていました。

それで私は園長先生が

話しておられるのに、

後ろをキョロキョロ

まだかまだか、

と待っていたものです。

そして、しばらくして父は来ました。

その時の父は

合図を出していました。

今考えてみるとその合図は、

たぶん

“ 前を向きなさい ”

という合図だったのでしょう。


 幼稚園

 このころの私はオテンバで

好きなことをしていました。

その一つとして、

ある男の子

(名前は覚えているけど

書かない)を

泣かしてしまったことです。

理由は、

遊び時間になって、

砂場に6個しかない

スコップを取ろうと、

必死で走って行って

からのことであります。

せっかく私が必死で取ったスコップを、

ある男の子は横取りしたので、

腹が立って髪の毛を

かきむしってやりました。

それも思い切り

髪の毛をひっぱったので、

ある男の子は

泣き出してしまいました。

それからというものは、

その男の子は

私に近づいてきませんでした。


 小学校

 1・2年の時に習った

女の先生が私のことを

“ とうちゃん ”と呼ぶようになった。

ただし、お父さんの

「とうちゃん」の発音とは違い、

平坦に “ とうちゃん ” と発音する。

3・4年は、幼稚園の続きのようなもので、

男の子と 喧嘩 ばかりしていた。

というよりも、

取っ組み合いといったかんじだった。

でも喧嘩していても

担任だった先生は、

止めたりしないで

応援をしてくれた。

その先生の顔は、

ボーイッシュなヘアースタイル。

眼鏡の奥の今にも落ちそうな

ドングリ眼。

そして、やや大きめの口。

 5・6年は、

ひいきで有名な

オールドミスの先生。

あまり好きではなかった。

でも、この間、

久しぶりに会った時

“どこを受験したの?”

って聞くから、

“「JK」です”

っと言うと、

“そう良かったねえ。

おめでとう”

と言ってくれた。

“ おめでとう ”のその一言が

ものすごく嬉しくて、

いっぺんに先生を好きになった。

(乗り過ぎかな……)


 中学校

 1年に入ってから終わるまで、

よく遊んだ。

入学式の時、

他校から来た人たちが、

なぜかしら大きく見えた。

でも2学期にもなると

みんな団結して、

男の子も女の子も

クラスまとまっていた。

2学期にソフトボール大会

のピッチャーをやらされた。

しかし、おしくも負けた。

みんな泣いていた。

この日のために

放課後遅くまで残って練習した。

それで、負けた。

私はみんなに

“何か食べに行こか!!”

と大きな声で言ってやった。

“OK!!”

とみんなは笑って言ってくれた。

ものすごく嬉しかった。

みんなが泣いてたのに

笑って返事してくれた。

なぜかしら嬉しかった。

 2年の担任の先生は、

体育の男の先生だった。

保育園からこの時まで

ずっと女の先生だったのに、

やっと男の先生になった。

私はどっちかというと

男の先生の方が好きです。

女の先生はひいきするし、

感情がきつくなって

顔に出てくるからです。



   わたしの理想とする

先生のタイプ

(「先生はこうあるべきだ」より)


一、 ひいきをしない。

二、 ユーモアがある。

三、 顔じゃないんだ、

    心だよというタイプ。

四、 良かった時にはほめてくれ、

    悪い時にはしかってくれる。

五、 私たちの気持ちを

     理解してくれる。

             以上です。


 このようなわけで、

はじめて男の先生になって、

おおいに羽を伸ばしました。

伸ばしすぎて

しかられてばかりでしたけど……。

 幼稚園のように

おてんばはしませんでした。

――が――

いたずら をしました。

たとえば、

花瓶の水をすてて、

花を逆さまに入れたり、

人の背中に

「 私はバカです 」

という紙を

貼りつけたりしたものです。

 3年になって、

ボーイフレンドができました。

不思議なことに男の子です(?)。

その子についての話は

飛ばしまして、

次に進みます。

え……担任の先生は

男の先生になりました。

しかも、

足の長い

スタイルのいい先生です。

(M先生 ヒガマナイデ ください。)

この先生には

入試のことがありましたので、

いろいろお世話になりました。

ものすごく優しくて、

他の組の人にも

人気があったぐらいです。

でも、

怒る時にはものすごく怖くて、

私の 理想の先生 タイプでした。


 このように幼い頃からの

想い出はたくさんあります。

そして、今、私は、

「JK」の1年2組の生徒であります。

面白くてユーモアのある

理想の先生タイプのM先生が、

担任であります。

 アッという間に 

4ページ目 になりました。

初めは1ページ

書けばいいと思っていたのに、

だんだんきたない字に

なってしまいました。

自己紹介のように

なってしまいましたが、

いろいろ幼いころのことを

思い浮かべて書いていると

スラスラっと

これだけ書いてしまった。

先生、これから1年間、

よろしくお願いします。

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 君の書いてくれた

「 理想の先生 」

の条件に、

ぼくは今のところ

当てはまらない。

ただ1番の

「 ひいきをしない 」、

これは、

子供の頃から今も守っている。

「ひいき」したり、

「 差別 」したりする事が

一番いやだ。

ぼく自身

「ひいきされたり、のけ者になったり」は

、いやだから、

それを人には

しないことに決めている。

 そう、昨年 こんな事があった。

作文の返却の時、

素晴らしい文章 を書いた生徒に、

皆の前で 褒(ほ)めた んだ。

すると後で、

ぼくがその生徒を

「 ひいき 」している 

と言われた。

ぼくはそれを聞き、

いやで、いや でたまらなかった。

いいものをいい と言って

どこが「ひいき」なのか。

例えば、

その生徒だけを先に呼んで指導し、

その後、

皆の前で褒(ほ)めたのならば、

「 ひいき 」になるだろう。

ぼくはそんな メメチィ ことは

したことがない。

 だから、

ぼくは生徒の皆に言いたい。

生徒は、

捻(ひね)くれて

物事を見ないでほしい。

どの先生だって

生徒の中の

「 誰かだけ 」

をひいきなどしない。

そして、このぼくは絶対にしない。

僕達教師の仕事は、

各教科を教えるだけでなく、

それぞれの生徒の 良い部分 を

より伸ばし、

より高める ことだと思う。

 生徒の諸君に言う。

 『 やんちゃな子でもいい、

素直な子であってほしい。』

(テレビコマーシャル?)

 「 理想の先生 」の1番は、

条件に当てはまるが、

2番から5番は、

残念ながらダメだ。
でも、頑張ります。

            以上

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