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『　1年2組　学級日誌　』　 (新長編小説)　
　　　　　　・・・半世紀前の女子高校の学級日誌・・・
　　　　　　　　（昭和47〈1972〉年４月～４８年３月まで）

　　

　　



【5月24日（水）晴　３６番Ｎ・Ｉ】

　姉に「クラス写真」を見せたら、

Ｍ先生の事を落語家の

「　ＫＢに似てはるな　」と言うてた。

ドリフターズの「　ＮＫ　」にも似てると。

黒縁眼鏡でそう思うのかな。

違うのにね。

私はスゴーイ「　近視　」です。

眼鏡は不便です。

暑いものを食べる時　眼鏡が曇り、

かといって、

コンタクトにもする気はない。

友人にしてる子がいるけど、

時々、目を押さえては涙ぐんでる。

だけど、中学校のある先生が、

「　眼鏡をかけた女は、見られへん　」

と言うらしい。

失礼しちゃう。

吉永小百合　も　

今陽子　も　

内藤洋子　も

近視だって話です……。


　大阪市のはずれの

「　瓜破（うりわり）　」

から通学してます。

ゲラです。

なんでもすぐに反応して笑ってしまう。

お許しを。


　ああ、それから、

私は占い、

特に　星占い　が好きです。

占いは、未来　が覗けそうで、

夢　があって好きです。

（将来、女占い師　になるかも……）

でもまだ、将来何になりたいか、

自分でも分からない。

高校生活の3年間で見つけようと思ってます。

焦らないでおこうーーーー。


昨年すごく流行った

「　小さな恋のメロディー　」

の中の言葉で終わります。

“　人生は雨ではなく、

遊園地のメリーゴーラウンド”　

さようなら。

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　小学校五年の時、

担任の楠（くすのき）先生がぼくに聞いた。

「将来何になりたいの？」

「大工さん！」

「なんで？」

「何もないところから、

すごい家を建てられるから！」

中学校２年の時、

八尾先生がぼくに聞きました。

「将来何になりたいの？」

「小説家！」

「何故小説家になりたいの？」

「何もないところから、

素晴らしい世界を創り出すから！」

高校の時、

浅原先生がぼくに聞いた。

「将来何になりたいんや？」

「神社の神主さん！」

「何故なりたいん？」

「人を幸福にすることができるから！」

大学の時

友人がぼくに聞いた。

「何なりたいねん」

「評論家！」

「何でや？」

「詩や小説の素晴らしさを

見つけ出せるから！」

大学院の友が聞いた。

「何やるねん？」

「教師！」

「なんで？」

「ぼく自身の　人間性　を形成出来るし、

子供達の　人間性　を作り出せ、

心豊か　にすることが出来るから！」


そして今、

「　教師　」になろうと

日夜紛争している。　　　　　　以上

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