「１年２組学級日誌」の始めのページへ 戻る

『 1年2組　学級日誌　』　 (新長編小説)　
　　　　　　・・・半世紀前の女子高の学級日誌・・・
　　　　　　　　（昭和47〈1972〉年４月～４８年３月まで）

　　

　　



【5月17日（火）憎らしくも曇り時々晴　

30番Ｄ・Ｈ】

　今日は、スポーツテストで、

1,000ｍをややビリに近い速さで、

ケンスイは26回でした。


私って駄目な女。

「高校生」という言葉、

中学の時はすごく憧れた。

もちろん、小学生の時は中学校を……。

しかし今高校生になって、

大学生は胸に響かない。

その辺の子に聞くと、

皆、短大に行きたい、とか言う。

私は高校に何故来たかと言うと、

エエカッコシイの私だからに過ぎない。

勉強なんかしたくもないし、

願い下げ。


　私の好きなものは、

音楽鑑賞で、何と言っても

“フォークソング”。

歌だけですよ。

ギターはダメ。

歌がいい。

例えば、

theムッシュの

「友達が変わった」

「明日こそ旅出とう」

吉田拓郎の

「私は今まで生きてみました」「雪」

アリスの

「走っておいで恋人よ」

「さようなら昨日までの悲しい思い出」

五つの赤い風船の

「遠い世界に」

赤い鳥の

「忘れた朝」

「翼を下さい」

……とにかくいろいろある。

眼を閉じると、

いろんなイメージが浮かんでくる。

Ｍ先生は、どんな音楽を聴くのかな？


　今、11時30分頃。

「ヤングタウン」聞いてる。

笑福亭鶴光とスミアナウンサーと

オッカシナ女の子のジョッキー。

「一粒の涙」という

シモンズの曲がかかったヨ。


　わたし、アベリツコに似ているから、

リッちゃんと呼ばれています。

　今、午前0時の時報が鳴った。

今より、

ヤンタン、ダイナミックレースが始まる。

これを聞くと興奮する。

自分がレースに参加したみたいに、

必死になる。

　おやすみ。

もう寝ます。

=====/=======/===========

　今日は、「５０メートル」を走った。

７秒８だった。

もう少しいい成績がでる

と思ったのに残念だ。

その変わり、

「走り巾とび」は、

４メートル１５センチだった。

まあ、いいだろう。

４メートル飛べたんだから。


　「どんな音楽を聴くのかな？」

とあるけど、

ぼくは、音楽なら何でも好き。

フォーク・ロック・ジャズ・

ポピュラー・歌謡曲・クラッシック。

何でもこいなんだ。

ぼくの音楽鑑賞の仕方は、

音楽を聴く時は、

その音楽のリズムに合わせて、

いろんな話しを創作する、

あるいは想像する。

高い音や低い音、

激しい音や滑らかな音、

そんなリズムに合わせて物語を

想像する。

その物語は、

同じ曲でもそれを聞いている状況に

よって違ってくる。

面白いんだ。

だから音楽なら、

何でも好き。

いろんなもの物語が、生まれてくるもの。

でも、このやり方は、

「音楽を理解していない」という人も

いるだろう。

そう言われても、

そうしか出来ないのだから仕方がない。

「クラッシックなんて、少しも分からない」

という人もいるけど、

クラッシックの方が、

よく想像できる。

クラッシックの中でもモーツアルトの曲は、

素直な感じで流れ、想像できる。　

　　　以上

========/========/========