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『 1年2組 学級日誌 』 (新長編小説)
・・・半世紀前の女子高校の学級日誌・・・
(昭和47〈1972〉年4月~48年3月まで)
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【2月12日(月) 晴 43番 F・H】
この日誌を書くのもこれが最後。
3回しか回ってこなかった。
残念だな。
私達が書く量よりも
M先生の書いた量の方が
多いみたい。
今、
「夜のヒットスタジオ」が
終わったところ、
ということは、
11時を回っているみたい。
考えると眠たくなって来たな。
2月14日は、
あと2日。
「 聖バレンタインday 」というのに、
私には チョコレート をあげる
男の子 かいないのだ。
悲しい、泣きたいな。
友達の内には何人も
プレゼントする人がいるのに 私は・・・。
いや、ちょっと待った。
プレゼントする男の子が
恋人でなくっちゃいけない
ということは、
ナイヨネ。
だから 片思い でも
プレゼントして良いわけだよね。
片思いだったら、
2人や3人いるから、
その内の一人にプレゼントしょう。
そしたら、悲しい思いしなくてもいいや。
今日は12日だから、明
日、買わなくちゃ。
忙しい・・・。
でも、恥ずかしいな。
その人、変に思わないかな。
やっぱりやめようかな。
迷っちゃう。
どうしたらいいかな。
男の子にプレゼントするの初めてだから、
トチル(?)ような気がする。
私ってオッチョコチョイだから・・・。
明日、M先生に
「下校時の買い物 寄り道許可書 」を貰おう。
とにかく買っておいて、
プレゼントするあてでもあったら
渡そうかな、と思っている。
どうなるか分からない。
出来ることなら、
渡せるようになってほしい。
もうこうなったら、
どうなってもいいや。
もし渡す男の子がいなかったら、
お父さんにあげよう。
ちょっぴり喜んでくれるかもしれない。
でも、きっとこう言われるだろう。
「お父さんしか
プレゼントする人いないのか、
なさけないな・・・」
こうならないように頑張ろう。
誰も知らない
私の秘密を、お教えします。
昭和31年6月、
大阪府堺市のF家に 長女 として、
私が生まれたのでありまーーす。
当時私は 未熟児、そうです、
七ヶ月で生まれたのであります。
そのせいか背は低いのであります。
親を恨み申し上げます
(ウソです。
生んでくれただけでも嬉しいです)。
あと5センチ伸びてほしいです。
三歳の時、
わんぱくであった私は、
1メートル半ぐらいの所から 飛び降り、
脱臼(だっきゅうめ間接の病気)
になってしまったのであります。
1年間 病院通い をしたけど、
骨がほんの少しかけています。
そのため、小学校の時、
運動会に出なかったことがあります。
あの時は本当に悲しかったです。
みんなが走っているのに、
自分だけ観覧席にいるのがいやで、
次の年には、
「 陸上部 」に入りました。
むろん、成績は良くなかったけど、
頑張ってました。
そして、
昭和44年の4月、
中学校に入学し、
「 ハンドホール部 」に入部しました。
1年の時は、
はっきり言って遊びだった。
先輩もいないし、
1年生8人で、
暢気(ようき)に1年間を過ごした。
でも、なんと不思議な事に
秋季大会で
「優勝」したのです。
1点差だったけど、
優勝したのです。
みんなで ワアワア 泣いた。
でも顧問の先生は
ほめてくれなかった。
2年になって、
新1年生は 3名だけの入部だった。
11名。
ハンドボールは、
七人がレギュラー、
それにキーパーが一人。
フィールドがあと 七人 たらない。
試合で一人が怪我をすると、
もう人数が足らなくなってしまい、
辛かった。
でも、
「栄光」に向かって
練習を頑張りました。
そして、なんとか
「近畿大会出場」まで
進みました。
でも、でも 人数が足らない。
近畿出場には、
15人が必要で、
我々は11人。
4名足りない。
顧問の先生が必死で探し、
ようやく出場した、が、
結果は「3位」。
ぼろほろに負けた のであります。
1年後の3年の時も
「 近畿大会 」に出場しました。
優勝はしませんでしたが、
頑張りました。
中学生活の大部分をしめた
ハンドボールクラブは、
私に
「根性」
「責任感」
「向上心」etc
を教えてくれました。
次は、
「私の恋物語(love story)」です。
初恋は、
中学1年の時で、
相手は先輩です。
でも、むなしく3ヶ月で
コンマ(?)がついています。
次は、同級生の君ですが、
卒業するまで片思いのまま
過ごしてしまった。
悲しいんだワ。
そして高校に入ってやっと
恋人らしい人(T君)に
めぐり逢えたのであります。
でも、半年経った今は、
別れて一人ぼっちで
悲しいんだワ。
でも、T君ってすごく優しく、
背が高くって、
私にはもったいない人だったんですよ。
顔は良い方だと思います。
よく もてている見たい。
私と付き合っていた時でも
3人位 声を掛けられていたみたい。
文化祭の時に、
JKの学校に来てたのですよ。
T君にバレンタインチョコを
あげようかな。
「振られた女から」
なんて書いたりして・・・。
びっくりするだろうな。
おもしろそう。
でも、
馬鹿にされそうな感じも
しないではないけど。 オワリ。
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もうすぐ 2年生です。
速いですね。
この一年間いろんなことがあった。
『喜び、
悲しみ、
涙と笑い』・・・
これは「 人生 」だね。
君はクラスの行事等で、
よく頑張ったね。
いつも応援していましたよ。
『喜び・
悲しみ・
涙・
笑い』
この四つを経験したね。
だから、ぼくも頑張っていた。
『喜び・悲しみ・涙・笑い』
この四つを 素直に純粋に 出来た。
君は中学の時、
「栄光に向かって進みました」と
ありましたが、
人間は、この
「栄光」に向かって前進する。
この「栄光」を勝ち得た時の人間の
「歓喜(かんき)」。
そして、その「歓喜」を
味わった人間は、
その「歓喜」をまた味わうために、
より前進する。
これからも頑張って
前進してください。
以上