「1年2組学級日誌」の始めのページへ 戻る
『 1年2組 学級日誌 』 (新長編小説)
・・・半世紀前の女子高校の学級日誌・・・
(昭和47〈1972〉年4月~48年3月まで)
|
【1月26日(金) 晴 33番 N・R】
これで私もこの日誌を書くことが
”もう終わりだな ”っ
て思ったら、
ウレシイヤラ・カナシイヤラ、
わかんないや!!!
私は今とっても
“ FORK ” に凝っているのだ。
家に帰ればすぐ
”ジャンジャン”。
朝起きたらすぐ
”ジャンジャン ”。
夜寝るときも夢の中で
“ジャンジャン”。
まあそんなもんだけど、
すぐ「アキル」っていう事には、
いつも付きまとっているものだから、
あと数日ぐらいたったら、もう、
ギターは家のどっかで
おネンネしているかも……。
以前に、M先生が
「好きな音楽を分類」して
書いてたのでついでに私も……。
クラッシックなら……
バッハ・モーツアルト
フォークなら……GaGo・吉田拓郎
ロックなら……
シカゴ・CCR
歌謡曲なら……
なんでも良いけど、
演歌は嫌い
ポピュラーなら……
なんでも好きょ
今、私のクラス1年2組の
ある数人で、
フォークバンドを
結成中なのだ。
今必死で
私が作曲し
私の友達が歌詞など
作ってるんだけど、
ナカナカ難しくて……。
で やる以上は最後まで
やってみなければ……ネ。
もしうまいことにちゃんと出来たなら、
聞かせてあげるよね。
グループの名前は、
“The.POTETO”
話しは変わって、
もうあっという間に一年を
過ごしてしまったような感じ。
毎日毎日が繰り返しなんだもん。
何も変化のない毎日がただ「時」として
変わって経っていくだけ。
何か淋しいような、
「時」がもったいないような……、
これで良いのか……って
考えちゃう今日この頃。
「青春」の時間をつぶしていくような……
そのように思えるのです。
だから今はとっても
いろんな事 したいんです。
何でもいいからいろんな事に
ぶつかって行きたいんです。
別にそれをやったからといって
後悔などしません。
ただぶつかりながらも
「時」というものを
大事にしたいんです。
でもその何かにぶつかるものが
自分自身分からないです。
いったい何から手を付けたらいいのか……。
あれもやりたいしこれもやりたいしとは
思っているのだけど、
「さあ!やろか」って
手を出そうとしても
分からなくなっちゃって
ついその手を引っ込めてしまうんです。
それが積み重なって
ただぼんやりと毎日を過ごすだけ……。
あーあ今いろんな事をしたいのに……。
M先生はこの事を
どう思いますか?
うまく表現出来ないんだけど、
分かって貰えたかしら……。
ただこのまま毎日を過ごすのは
イヤなんです。
何か一つでもいいから
「思い出」というか、
自分自身のためのものを
やりたいんです。
だから
「フォークグループ」を作りたいのも
何かをやりたい一つなんです。
このものから もしかしたら
私のために何か大事な事が
生まれるかもしれないし、
もしかしたら
「一生の鍵」っていうものになる
切っ掛けの一つかも知れないのです……。
話し変わって、
今「生物のレポート」に
追われているんです。
図書館に行って
本は借りてきたものの
あまりにも難しく長く説明が
書いてあるものだから、
私の頭チャンはこんがらがって……、
そう何が何だか
分かんなくなっちゃいました。
今、図書館に行くのが
嬉しいんです。
何しろ・・・が
ウヒャウヒャいるもんで……、
目のやり場がないんです。
私の行っている図書館は
女の子が2~3人で
後は男の子ばっかりなもんで
楽しいんですは。
ちょっと中学校が
懐かしく思えて
何しろそんな雰囲気に似ていて……。
だから図書館へ行けば
共学の学校に行っている
ような気分が味わえる事が出来るんです。
でも別にそれを「楽しみ」というか
「目的」として
図書館に行っているんでは
ないんですから……!!!
========/============/==========
今、これを家で書いています。
テレビは、ジョン・ウェイン、ナタリー・ウッドの
『荒野の捜索者』をつけてる。
土曜日はいつも中村敦夫の
『木枯らし紋次郎』を見ていますが、
今日はNHKの
『夜の騎士道』があり、
それを見ようと思っている。
フランスのジェラール・フィリップ、
ミシェル・モルガン
そして
ブリジット・バルドーが出演する。
図書館を頑張って利用して
勉強してください。
図書館と言えば、
ぼくは
大阪市内淀屋橋の
「府立中之島図書館」に
ずっと行っていた。
学生紛争(大学が紛争のため
閉鎖されていた)のため、
図書館通いをしていた。
周りが勉強している環境は、
素晴らしいです。
頑張って勉強してください。
以上