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『 　1年2組　学級日誌　』　 (新長編小説)　
　　　　　　・・・半世紀前の女子高校の学級日誌・・・
　　　　　　　　（昭和47〈1972〉年４月～４８年３月まで）

　　




【１０月６日（金）晴　３６番Ｎ・Ｉ】

今、7日の「０時」を

まわったところです。

今日は、授業が終わって

家庭科の布を買いに行って帰ってきたのが、

7時40分頃、

それから8時まで

この日誌を見てました。

8時からテレビ

『天下御免』、

今日でこの番組は

最終回、

ツマンナイ、

私この番組好きだったんです。

山口崇・林隆三・

坂本九・大石悟郎・

津坂匡章・山田隆夫・

河原崎長一郎

みんな個性が出ていて好きだ。

発見１。

「鹿鳴館（ろくめいかん）」時代のドレスに

日本髪もなかなか粋（いき）なものです。

中野良子さんが着てた。

9時から11時まで2時間、

待望のアラン・ドロンの映画

「太陽がいっぱい」を見た。

やっぱり良いですね。

言葉では書き表せません。

あの音楽も良い。

明るそうでいて哀愁を帯びている。

そして、最後のどんでん返しで

完全犯罪ならず。

もしあの時死体が上がってこなければ……

トムの人生もがらっと変わったでしょう。

そこに人間の一生のようなものを感じます。

発見２。

マリー・ラフォレ扮する女性が

着ていた服の中に、

今年夏に流行した

「ギンガム・チェック」の

ワンピース（可愛かった）と、

マリンルックのポロシャツがあった。

この映画は　

12年前の　１９６０年　の作品だから、

１０年ごとに　流行は回ってくる　のかな。

今、早船ちよの

『さくらさくら』を読んでいます。

この本は、

『キューポラのある街』シリーズの4作目です。

まだ少ししか読んでないので、

感想は書けません。

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アラン・ドロンの

『太陽がいっぱい』を見ました。

もう四度目です。

12年前にロードショウで見て感動し、

何度も見ています。

何度見ても良いですね。

お金のために他の人間に左右され、

お金によって他の人間を左右する。

一人の男が、

金持ちの友人に成りすます。

こういう事（別の人間になりたい）は、

どの人間にもある事だ。

自分が持っていないものへの　憧れ。

この映画の場合は　「お金」。

特に印象に残っている場面は、

友人をヨットの中で殺し、

海に投げ込んだ後、

その友人の「サイン」を

猛特訓する場面。

友人の小切手のサインを、

壁に大映しし、

何度も何度も　練習する。

すごいシーンだった。

人間は、自分の　欲求　を満たすためには、

どんな努力でもする。

そして、友人に成りすまし、

銀行で現金を引き落とす。大成功だった。

完全犯罪。

しかし、

完全犯罪は成功しない。

映画の最後の最後に、

ヨットのスクリューに絡まった

ロープの先に絡まった

物体が画面に映され、

テーマソングが聞こえて終わる。

観客は、この

「大ドンデン返し」に、

ぼう然とする。

スゴイ映画だった。

『キューポラのある街』は読みましたし、

吉永小百合さんの映画も見ました。

『さくらさくら』は読んでいません。

暇ができ次第読んでみます。