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『 JK 1年2組 学級日誌 』  (連載小説) 
      ・・・半世紀前の女子高校の学級日誌・・・
        (昭和47〈1972〉年4月~48年3月まで)

  



【6月30日(金)晴れ後雨後曇り(実に蒸し暑い) 6番U・Y】

二回目、この日誌を書くことになった私。

一回目(4月14日)、私は先生について

書いたまでは良かったが、

大変な誤解を招いてしまった。

 本当の事を書くと、その時の気持ちは、

(何故、今の気持ちを

素直に書いてはいけないのか?

最初に思ったM先生の事を

書いただけなのに……)

と、このように、

先生の顔を見るのもイヤで、

現代国語の時間や終礼の時などは、

前を見ずに、

ノートとにらめっこばかりしていました。

その度に、涙か出てきて……。

それで、家に帰っても、泣いたり、

部屋で悩み続けたんです。

その時は、私は

「日誌をこれからもずっと続けてほしい」

って書いたものの、

そんな事を書いた私が、

嫌になってくるような気がしたんです。

あの時はまだ四月で、

入学して間もない、

そして面白そうな先生だ

と思って喜んでいたんです。

 それが、大変な

誤解をしてしまっていた事。

思い切って私は、

悩んでいる事を

レポート用紙に書いて、

M先生に読んで貰った。

そして、私がずっと悩み続けていたことが、

誤解であつたというのを知って、

今までの苦しみや悲しみ

の世界から脱出できた。

私の心の中には、

再び嬉しさが戻ってきた。

私は、この時、

「M先生は、現代国語の先生なのだから、

誤解を招かない様に書いてほしい」

と内心思っていた。

でも、

誤解だと分かったあの日から、

陰気な性格から明るさを取り戻して、

今ではいつもの笑顔を忘れない

毎日を過ごしています。

でも、あの時は、

悩んでいる事をM先生に打ち明けて、

胸の中がスーーとしたので、

やっぱり話して見ることは

良いことだと思いました。


   話は変わって、

昨日、中学校からの友達

のAさんに会いました。

私は、そのAさんが一番の親友だ

と思っていました。

そこで、Aさんが私の事をどう思っているのか

聞いてみたんです。

そしたら、

私の存在は、

親友ではない って言うんです。

私はその時、

すごくショックでした。

今まで、小5の時からの付き合いで、

親友だと思って、

異性・勉強・クラブetc

何でも話し合っていたんです。

気軽に相談にも乗ってもらってたし、

私の欠点なども

ズバッと言ってくれるんです。

しかし、

親友ではないと聞かされ、

悩み 又 考えもしました。

私はその友達を

失いたくないんです。

そのAさんに、

私の存在を聞けば、

「友達より上で、親友より下」

なんですって。

それで、

Aさんに質問したんです。

「私は、これから先、

親友になれると思う?」

そしたら、

「うん、そりゃ、なれると思うけど」

その子は、私が今現在では、

一番 話やすいらしいんです。

だから、その言葉を聞いて、

少し落ちついたんです。


 話変わって、

2番のIKさん、

学級委員の事やけど、

あんまり考え込まんと、

もっと自分に自信をもってほしい。

そりゃ早弁は私まだしたことないけど

(内心一度やりたい)、

でも、いちいち

そんな事を気にしないで、

1学期もあとわずか、

頑張れ、みんながついてる。


 「比叡(ひえい)山」の

「延暦(えんりゃく)寺」の

「研修会」が楽しみです。

「高野山」には、

小学校で夏の林間学舎で一度行きました。

暑い夏でも、

大変涼しかったのを覚えています。

それに、有名な歴史人物の

「お墓」がいっぱいありました。

今度は、やはり歴史的に有名な

「延暦寺」です。

「おやつ」禁止されていたのが、

私に取って少しショックなんだわ。

それに、

「座禅(ざぜん)」、

これまた、不得手。

考えただけで、

シビレテキタ。

でも、楽しみです。

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 前回の日誌(4月14日)の

ぼくの返事で、

君が、そんなに悩んでいたとは

知らなかった。

毎日そんなに泣き通していたとは、

まったく想像もしていなかった。

あの日の君の日誌とぼくの返事部分を

読み返してみたんだけれど、

やっぱり分からない。

あの日の日誌で言いたかった事は、

君が人生を過ごす時、

人を判断する事で、

もっとも重要なことは、

 「人の一部分だけを見るんじゃなくて、

じっくり時間を掛けて、

全体を見る事が必要だ」

という事なんだ。

それを、

ぼくが君を責めたり

怒ったりしていると、

早合点 したんじゃないだろうか。

もう一度、

あの文章(日誌)を読み返してほしい。

きっと、分かるから。

 さて 親友 

についてだけど、

親友になるには、やっぱり

お互いが努力 しなければならないと思う。

そして、普通の友人だった者同士が、

「親友」だと分かる時、

それは言葉でなくて、

「感じるものだ」と思う。

 “あいつ、いいとこある。

こっちの事を考えてくれてるんだ。”

って、感じるとき、

「親友」という意味が

理解出来ると思う。


 話変わるけど、

比叡山での「研修会」楽しみです。

みんな、沢山の友達を作ってほしいと思う。 

           以上

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